緩和ケアセンター ― 2019/12/14
大きな病院とは限らないだろうが、昨日、ある病院の8階にある緩和ケアセンターへ、お見舞いに行った。
彼の連れ合いは、4年ほど前に発症し、すでに死を待つのみの状態だという。すい臓がん。
彼と短時間ではあったが、何を話していいのかわからない。
彼が嗚咽しそうになった時、私にできることは、彼の肩を抱いて背中をポンポンとたたくことであった。
私は5年ほど前にも、この病棟にきて、入院していた友人と彼の連れ合いとともに、2回あって、語り合った。その時は、彼は死を悟っていたのか、こちらもあまり気兼ねせずに会うことができた。
しかし、昨日は、入院している彼の連れ合いとは会うつもりはなかったし、実際彼もあってくれとは言わなかった。
彼と話しているあいだ、突然コーラスが館内に響き渡った。聖歌のようだった。
定期的に、コーラスがあるらしい。
まだ彼の連れ合いは私よりも若い。彼は、彼女の余命を大切にしている。彼女の冥福を祈ることしかできない。
奇縁 ― 2019/12/19
昨日(18日)通夜、そして今日が葬儀であった。
彼女が緩和ケアセンターに入院していることを知らされてから、まだ日も浅い。
昨日の朝刊で彼女の通夜、葬儀の記事があったから、通夜、葬儀への参列となった。
76歳であった。彼女の兄は私と高校同級生で、弟は昔からの知人である。
ただ、この兄と弟が彼女の兄と弟であることが分かったのは、彼女のご子息(私の娘と同い年)の結婚式場であった。
もちろん今では、私と故人、その兄、弟の関係は分かり切った事実であるが、縁は不思議なものだ。
そして、彼女の夫とも、妙なきっかけで知り合いになった。
このような人間模様の中で、私たちは生き、生かされているのだろう。
年賀状作成 ― 2019/12/23
今日、朝から昼過ぎまで、年賀状作成であった。
199枚のインクジェットはがきに刷り込んだ。
宛名が、私と連れ合いの連名が171通、私のが15通、連れ合い分が13通。
連れ合いは、添え書きをするというので、直ちに投函というわけにはいかない。
喪中はがきも多くなってきた。 我々の年齢のせいもある。
年賀状のやり取りをする相手も、我々同様年をとってきているからである。
年賀状の宛先には、ほとんど会っていない人も多くいる。せめてもの音信は、大事にしたいものだ。
異常な父親 ― 2019/12/24
津地方裁判所は、24日、実の娘(当時17)と性交したとして、監護者性交等罪で起訴されていた男(45)に懲役6年を言い渡した。
この男は、妻が眠っている隣で就寝中だった娘と性交したという。
普通だったら考えられない「大胆で悪質」な行為である。
関東地方のある裁判所では、ママの代わりになれと少女を性虐待した事件が争われている。
佐賀県では生後8ケ後の我が子を床に叩きつけた父親もいる。
このように、父親資格喪失の父親が多い。
娘を性交の相手にする。気に入らなければ暴力を振るう。泥棒の手先として使う。
幼子から17歳の娘までが、父親のわがままで、けがを被ったり、殺されたり、性交の相手をさせられたり、心に傷を負わせられる。
こうした病理現象は、なぜ発生するのだろうか?
このような父親の育ってきた家庭環境の中にも原因があるかもしれない。
父親の資質も関係があるかも知れない。
いずれにせよ、異常な父親は、これからも出現するようである。
まもなく2019年が終わる ― 2019/12/29
年を経るにつれて、一年が短く感じるようになる。これは実感だ。
まだ、80歳になるには、2年余が経過しないといけない。
いずれにしても、一年が過ぎて、また新しい一年が始まる。
来年の年賀状にも書いたが、来年は十二支のトップを走る「子」である。
「子」から始まり「亥」で終わる。
安倍総理は、新元号選定に際して「万葉集」から選べと言い張ったそうである。
歴史に名を残すのが安倍晋三唯一の政治理念からすれば、そういう執着は安倍ならではであろう。
白井 聡の「国体論」(集英社新書)を読んだ。
副題は「菊と星条旗」である。
安倍の「戦後レジュームからの脱却」を念頭に置いて読むと面白い。
私の人生航路とだぶらせながらこの本を読んだ。
私が物心がついて、学生になった頃は、三池・安保闘争、日韓条約問題(徴用工を含む)、大学管理法問題、自衛隊問題などがくすぶっているときであった。
その後、就職して、労働組合結成と運動、政党加入といろいろの労働運動・政治闘争に明け暮れてきた。
そして現在も、自分の身の置き所は、閉塞感の強い世界であるといえる。
いま、改めて、学生時代から今日までの、自分史を少しは振り返ってみたいと考えている。
友人の読書 ― 2019/12/30
私の高校時代からの友人が、次の本を読了した、との記述を読んだ。
ユヴァル・ノア・ハラリ著(柴田裕之訳) 「サピエンス全史上・下」
「ホモ・デウス上・下」
ちなみに、これらの本の公立図書館での所蔵を調べてみたら、県立図書館や近くの市民図書館でもある。
さすがに、ベストセラー本である。
結構大ぶりな本のようなので、読むのに骨が折れそうだ。
この友人の読書歴には常日頃感心している。
かといって、私がそのようなふるまいはできない。
私が今読んでいるのは、「自衛隊の変貌と平和憲法 脱専守防衛化の実態」(現代人文社)である。
この本は、この本の著者の一人である飯島滋明氏が講演で来られた時(2019.12.9)に購入したものである。
防衛大学の実態など、普段知りえない情報が収められている貴重な本である。
安倍晋三による「戦後レジュームからの脱却」即「憲法改正」の意図するところを粉砕しなければならない。そのための、一つの根拠を与えてくれるのがこの本である。
「サピエンス全史」が人類史であるならば、この本は、身近な人類氏の一ページである。
「ホモ・デウス」が人類の未来を描いているとすれば、この本はそのような未来への懸け橋を教えてくれるものである。
2019/12/31から2020/01/01へ ― 2019/12/31
あと20分足らずで、新年がやってくる。否応なく、来る。
我々には、時間を止めることはできない。時間の短縮は、極々わずかだができるそうだ。だが、それは、我々が実感するほどの時間ではなさそうである。
そのために、時間は、こうしている間も過ぎていく。
2020年は、どのようなかかわりがでてくる年になるのだろうか、と漠然と考えてみる。
いくつかの抱負がある。
それらは、自分の胸の内に育んできたものである。
三日坊主であるので、ここで披露する勇気がない。
自己欺瞞、自己嘲笑に陥らないようにしたい。
2019年よ、さらば!!
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