太平洋戦争終結当時2019/10/12

2019/9/19 私は「暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏」の本を紹介した。

この本では、ソ連の日本参戦こそが、戦争終結の主要因であるとする。

この本で知ったのは、ソ連が8月15日以降も戦争を続けていたことである。

北海道がなぜソ連に侵略されなかったのか、などの視点は参考になった。

ポツダム宣言でいう「無条件降伏」にいかに当時の日本の天皇や内閣、軍部が翻弄されたか、物語風に記述されているので分かりやすく描かれている。

いわゆる、「国体」「天皇制」の存続を中心に、戦争末期の日本の指導者の指導力の欠如こそ戦争の惨禍を大きくした最大の理由である、との結論は、NHK出版物(終戦史)の主張と同じようである。

戦後日本において昭和天皇は日本国家と日本国民を救った救世主とされてきた。

陸相阿南の自決は、日本陸軍の終結であったが、昭和天皇は退位せずその地位にとどまった。

このことが、戦後日本における戦争責任を曖昧にし、今日のネトウヨが蔓延る下地になってもいる。

戦後74年を経た今日、戦争を実体験した日本人は少なくなり、戦争を知らない世代の割合が多くなっている。

我々が太平洋戦争を含む15年戦争をどのような視点で総括するのか、これは重要である。

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明日、この本を返却する。

この本があった書架には、終戦前後の書籍が多く見られたので、またこの当時の様子を知るために、また借りてこようと思う。

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