秋びより2019/11/04

「秋びより」は、角川文庫(時代小説アンソロジー)の題名である。

縄田一男=編である。

池波正太郎、藤原緋沙子、 岡本綺堂、 岩井三四二、 佐江衆一の短編を収録したものである。

昨日、図書館から借りてきて、瞬く間に読み終えた。

秋の夜長ではなく、昼間に読んだ。

上記5人の作家で池波以外は、全く知らなかった。

いずれも面白い作品であった。

藤原作の「秋つつばめ」の結末をよくも悪くも、よく書き込んだものだ。

時代小説は、面白い。

身近にある図書館には、冊数こそ少ないが、文庫本の時代小説が並んでいる。

時々出向いて借りてみたい。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://katsusan.asablo.jp/blog/2019/11/04/9173024/tb

_ じゅうのblog - 2020/10/15 22:06

「縄田一男」編集による秋をテーマにした時代小説のアンソロジー作品『秋びより 時代小説アンソロジー』を読みました。
[秋びより 時代小説アンソロジー]

「鈴木英治」の『父子十手捕物日記 門出の陽射し』に続き時代小説です。

-----story-------------
「池波正太郎」、「藤原緋沙子」、「岡本綺堂」、「岩井三四二」、「佐江衆一」……江戸の「秋」をテーマに、人気作家の時代小説短篇を集めました。
「縄田一男さん」を編者とした大好評時代小説アンソロジー第3弾!
-----------------------

「秋」に関する、以下の5篇が収録されています。

 ■池波正太郎/市松小僧始末
 ■藤原緋沙子/秋つばめ――逢坂・秋
 ■岡本綺堂/菊人形の昔
 ■佐江衆一/蛍と呼ぶな
 ■岩井三四二/解錠綺譚
 ■解説 縄田一男

どの作品もクオリティが高く、時代小説を堪能できましたね… そんな中でも面白かったのは、「池波正太郎」の『市松小僧始末』と「岡本綺堂」の『菊人形の昔』でしたね。

「池波正太郎」の『市松小僧始末』は、テレビドラマの『鬼平犯科帳』で観たことのある作品でしたね、、、

妻「おまゆ」との誓いを破り、再び掏摸に手を染めた「又吉」に対して、「おまゆ」は「又吉」を愛するが故に厳しい対応をします… ショッキングですが、「又吉」を更生させるための最善の措置だったんでしょうね。

「岡本綺堂」の『菊人形の昔』は、『半七捕物帳』からの一篇、、、

団子坂の菊人形を見物にきた異人たちが女掏摸「蟹のお角」のために思わぬ奇禍に遭う話と、市子の「おころ」殺しの二本立て… ミステリ作品として愉しめました。


その他の三篇も、

これまでの展開と全く違う別な光景が見えるエンディングが素晴らしい「藤原緋沙子」の『秋つばめ――逢坂・秋』、

自分の力量ではなく、姉や妻、そして上役の力によって生き延びることの滑稽さや情けなさを抜群の筆致で描いた「佐江衆一」の『蛍と呼ぶな』、

江戸開城前夜、自らが時代の鍵となってしまった錠前師の姿を物語性豊かに描いた「岩井三四二」の『解錠綺譚』、

と秀作揃いで、飽きずに愉しめる一冊でした。