浅田次郎の短編とその映画2024/12/06

 つい先日、何気なくyoutubeを見ていたら、「ぽっぽや(鉄道員) 青春編」(2002年制作)があったので、約2時間で見終えた。
 それは、高倉健主演の「ぽっぽや(鉄道員)」(1999年制作)ではなく、岸谷吾朗主演のものであった。
 そこで、それらの映画の原作
を読んでみた。
驚いたのは、この短編を2時間近くの映画に仕立て上げた脚本家が素晴らしい。
 贋作では味わえない迫力が、映画から伝わってくる。感動がより鮮明になってくる。
 直木賞受賞のその短編と二つの映画を合わせてみると、二つの映画は、原作の部分部分を取り上げて、いることがようくわかる。
 例えば、幌舞駅前の「だるまや」についての話が、その内容は異なっても、だるまやの経営者の結末はあまり変わらない。
 この二つの映画では、原作に出てくる少女(なくなった娘雪子や亡くなった妻静枝)の描写も具体的である。
 夢か現か判然としない中、佐藤乙松の死が訪れる。ぽっぽやの面目躍如である。

ここ数日のできごと2024/12/13

12月10日は、私たち夫婦の結婚57回の記念日であった。
 また、この日には、小さい団体のささやかなグラウンド・グルフ大会が開催され、参加者14名で、私たちは夫婦で参加し、私は1位、連れ合いは5位であった。 ささやかなこの成績は結婚記念日に花を添えてくれた。
 また、昨日は、佐賀大学公開講座の閉講式であった。
 この閉講式は昨年から、佐賀大学内ではなく、佐賀市歴史民俗館で開催された。
 簡単な閉校式のあと、昨年と同じメンバー(バイオリン、ピアノそしてフルート)の生演奏をほぼ1時間堪能した。そのあと、我々のクラス(水曜日)の受講生のにぎやかな団欒を交えての食事会。そして、散会。
 私は、今年度限りで、この公開講座をやめることにしている。
 講座そのものへの関心が薄れたのと、難聴のせいもある。
 今年度は、水俣への1泊2日の研修に参加し、石牟礼道子の「苦海浄土」を湯んでいたことも役に立った。
 明日15日は、ある団体の定期総会。よく16日は氏神神社のしめ縄作り。さらに来週月曜日(16日)は、前立腺癌(?の定期健診と続く。

松本清張 著 「神々の乱心」を読む2024/12/28

 「神々の乱心」(文春文庫)を読んだ。
   この本の巻末にある編集部註には、「本作品の構想は、著者が二十年以上も温めていたものである。」とある。
 時代は、大正10年ごろから昭和11年ぐらいまで。およそ15年ほど。
 とにかく、登場人物が多く、物語の舞台は広い。
 この作品は未完であるが、下巻の最後の章「月辰会の犯罪」で、吉屋謙介、萩園泰之の探していた殺人犯と殺された人物が明らかにされている。
 残念ながら、ことの顛末を知りえないのは残念である。
 この本についての評価はいろいろあるらしい。
 私にとってこの本は、当時の宗教、国家権力、天皇制、金儲けなどの事例を教えてもらうだけで十分であって、久しぶりの読書であった。